概要
「既設アンカー緊張力モニタリングシステム」とは、地すべり対策や斜面対策として施工されたアンカーに対しまして、特殊な緊張治具と専用のアンカー荷重計を用いることでアンカー荷重計の取り付け・交換を可能とし、アンカー荷重計で計測したデータを簡易な計測装置によって連続的に蓄積し、無線通信により遠隔から取得できる一連のアンカー緊張力計測技術です。
解説
「既設アンカー緊張力モニタリングシステム」 (以下、本システムとします。 )は、@アンカーに作用している緊張力をアンカー荷重計へ移行させる緊張治具、A緊張治具に適合した専用のアンカー荷重計、 B計測データ取得システムの3つの要素技術から構成されています。 本システムの特徴を以下にまとめ、運用イメージを図に示します。
運用イメージ
特徴
特徴@ アンカーに導入されている緊張力を低下させることなく、アンカー荷重計の取付け・交換が可能です。
アンカー荷重計の寿命(一般的に約5〜 10 年)が到来しても、アンカー荷重計を交換することでアンカーの供用期間を通しての緊張力計測が可能となります。
特徴A 簡易なデータ収録装置で緊張力データを蓄積し、さらには計測データを無線通信により遠隔から取得できます。
経時的な緊張力データを把握できるためアンカー自体ひいてはアンカーで対策された斜面の予防保全管理が可能となり、さらに無線通信により維持管理費の低減が図れます。
特徴B 従来の同等規格の油圧ジャッキ等と比較し、開発しました緊張装置および治具はコンパクトかつ軽量です。
作業性および安全性が向上し、さらに作業に伴う仮設費の低減が図れます。

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